日本食品免疫学会
 home お知らせ BMFH論文紹介 JAFIについて メンバーページ リンク お問合せ
HOME > お知らせ > 第5回宿泊セミナーのご案内 > メカブフコイダンの免疫賦活作用

メカブフコイダンの免疫賦活作用

吉永 恵子
理研ビタミン株式会社 ヘルスケア部

 フコイダンは海藻の中でもわかめや昆布など褐藻類に含まれる、フコースを主とした硫酸化多糖類の総称である。フコイダンは粘り成分の一種であり、主に免疫賦活作用を有する成分として知られている。フコイダンの構造は海藻ごとに異なり、それゆえ生体に与える生理機能や効果には違いがある。今回、フコイダンの中でも、わかめのメカブに含まれるメカブフコイダンについて今までに得られた知見を紹介する。メカブはわかめの胞子をつくる生殖器であり、乾物あたり約10%程度のフコイダンを含む。
 これまでの研究からメカブフコイダンには抗腫瘍作用(1)、抗アレルギー作用(2)、抗ウイルス作用など、様々な免疫賦活作用を有することが明らかとなっている。これらの作用はNK細胞の活性化やマクロファージの貪食能の増強、IFN-γやIL-12の産生上昇、抗体産生の増強など、自然免疫から獲得免疫にいたる免疫機能の調整により誘導されていると考えられる。
 免疫賦活作用の中でもインフルエンザやヘルペスなど、ウイルスの感染予防効果に関する知見がメカブフコイダンでは多く得られている(3-4)。ウイルス感染モデルマウスを用いた試験から、季節性、鳥、および新型インフルエンザに対する生体内でのウイルス増殖抑制作用や抗体産生増強作用が認められている。また、特別養護老人ホームにおいて実施したヒト臨床試験では、メカブフコイダンの摂食によりインフルエンザワクチン接種後の抗体産生量がプラセボ群と比較して増加し、摂食前後でNK細胞活性の有意な上昇が認められた。これらの試験結果より、食品素材による感染症予防の可能性が示唆されたと考えられる。

1) H. Maruyama et al., Planta Med., 72, 1415 (2006)
2) H. Maruyama et al., Int. Arch. Allergy Immunol.,137,289 (2005)
3) K. Hayashi et al., Int. Immunopharmacol., 8, 109 (2008)
4) T. Hayashi et al., “Combating the Threat of Pandemic Influenza: Drug Discovery Approaches”, p.166, John Wiley & Sons (2007)

このページのTOPへ↑
(C) Japanese Association for Food Immunology. All rights reserved. mail